Audientより2023年に発売されたばかりのiD24。
スペックが私の要求にどんずばだったため、早速購入しました!
優れた音質、デジタル入出力の拡張性、優秀なミキサーソフトウェア…
5万円程度の価格からは信じられないスペックを持った本機をレビュー致します。
インターフェースを買い替えた理由
元々は、Universal Audio Apollo X6を使用していました。
しかしながら、1Uラック機材は自宅の中では大きくてちょっと邪魔…
離れた場所に設置してしまうと、ボリューム操作なども手を伸ばしにいかなければならず、面倒だなと感じていました。
また、DACの音質がややドンシャリ気味。
ミックスチェックの際に、微修正を行うことが多かったので、もう少しフラットな音質のインターフェースにしておきたいという願望もありました。
というわけで、小型機で良い感じの機種があればなと探していたのですが、ちょうどiD24が発売されたので購入に至ったわけです。
iD24 のどこが魅力的か
音質が良い
オーディオインターフェースにとって、最重要となるのはやはり音質。
Audientというブランドは、SteinbergやRMEほど知名度が高いわけではないですが、実は知る人ぞ知る音質が良いブランドです。
イギリスで大型のコンソールを作るだけの実力をもったブランドですので、録音の際に重要となるマイクプリアンプやD.I.インプットは非常に優秀な作りです。
- 2機のマイクプリアンプは、ASP8024-HEと同じディスクリート回路を採用。
- D.I.インプットは、JFETを使用したクラス A /ディスクリート・ デザイン。
- クラス最高峰のコンバーターを搭載。32ビットDACコンバーター・テクノロジー、126dBのダイナミック・レンジ。
- ヘッドフォン出力は、600Ωのモニターヘッドフォンもドライブできる十分なパワーを誇るヘッドフォンアンプを2機搭載。
小型インターフェースでこのスペックは群を抜いて優秀でしょう。
実際にマイクプリやD.I.インプットはクリーンに芯のある音を録ろうという目的であれば十分に対応できます。
モニター音については、スペック通り解像度が高く、トランジェントが見えやすいので好印象です。
ヘッドフォン出力部についても、私はFOCAL CLEAR MG PROを使用していますが、しっかりと鳴らせています!
デジタル入出力を備えている
デジタル”入力”を備えているインターフェースは小型機でも数多くあります。
しかしながら、デジタル”出力”を備えているインターフェースというのは、実は小型機ではほとんどありません。
ぱっと思い浮かぶところで、RME Babyface Pro FS か Universal Audio Apollo X4 くらいでしょうか。
となると、iD24はデジタル出力を備えた最もコストの安いインターフェースだと言えます。
また、BNCコネクタによるWORD CLOCK OUTが付いている点も、小型機では珍しいのではないでしょうか。
デジタル入出力って何に使うの?という方も多いと思いますが、
- 拡張8chプリアンプ 例:Audient SP8
- 単体のAD/DAコンバーター 例:Burl Audio B2 Bomber ADC
- デジタル受けできるヘッドフォンアンプ 例:SPL Phonitor x
など色々と接続先があるので、将来的に入出力数を増やしたくなった時や、音質を改善したいとなった際に”買い替え”でなく”付け足し”でそれを叶えることができるというわけです。
ミキサーソフトウェアが優秀
iDシリーズには昔からミキサーソフトウェアが存在しているのですが、相変わらず優秀です。
- ミキサーソフト上のレイテンシーは0.344ms(44.1kHz、ダイレクトモニタリング)。遅延を感じずにレコーディング可能。
- メインミックスの他に、CUE A、CUE Bと異なる2つのミックスを作成可能。
- アウトプットそれぞれに対して、どのミックスをアサインするかが選択可能。
- ループバック機能搭載。ループバック・ソースは6種類から選択可能。
- トークバック機能搭載、iD24のアナログインプットに接続したマイクはもちろん、Macbookの内蔵マイクもトークバックマイクとしてアサイン可能。
- DIM、CUT、MONO、ALT、TALKなど各種モニターコントロール機能搭載。
RMEやUniversal Audioのようにコンプレッサーやリバーブはかけられませんが、私は正直これで十分です。
願わくば、モニターアウトプットやDIMの音量調整箇所が、dB表示してくれるといいんですけどね。
デザインが良い
小型機はデスクトップに置くことになるので、デザインも大事ですね笑。
iD24は、Macbookのスペースグレイと近しい色味、素材感です。
Apple製品との見た目の親和性を考えると、Apollo XシリーズかiDシリーズになるのではないでしょうか。
開封の儀!
箱はすっきりコンパクト。
同梱品は、本体、USB typeC – typeCケーブル、クイックスタートガイド、保証書。
両端typeC採用なのは、イマドキって感じですね。
全体的にグレーとブラックのデザインで統一されており、見栄えはGood!
まとめ
レビューはいかがでしたでしょうか。
Audient iD24は本当に5万円台とは思えないほど、優秀なオーディオインターフェースです。
RME Babyface Pro FSや、Universal Audio Apollo Twin Xは高額すぎて手が出せないとお悩みの方は、ぜひ本機を候補にしてみてはいかがでしょうか。
それでは、Have a nice gear!